かねてからの夢だった、マッキーの沖縄のコンサートへの参加。旅行も兼ねてコンサートに行ったら最高に楽しいだろうなぁと以前から思っていた。思い切って今回のコンサートツアーで、2泊3日の旅行を兼ねて、沖縄のコンサートに参加することを決めた。ファンクラブの優先予約で申し込んだところ、とんでもない席のチケットが送られてきた。なんと最前列ほぼ中央という、今でも信じられないような座席だった。沖縄のコンサートに参加するだけでも嬉しいことなのに、まさか1番前の席だとは。最前列で槇原敬之のコンサートを観るのはこれで2回目。初めて最前列のチケットを入手したのは、2010年に行われたcELEBRATIONというオーケストラコンサートの大阪城ホールで行われた時。総勢約200名で行う圧倒的なスケールのコンサート。あれだけたくさんの人が目の前で演奏するのを観るのは、ただただ圧倒されっぱなしだった。
今回はバンドのみのコンサート。オーケストラのコンサートとはまた違う、ギュッと一体感が出る、ライブスタイル。何度も槇原敬之のコンサートを観ているが、マッキーのコンサートは本当に素晴らしい。あまり曲を知らなくても楽しめると思われる、数少ないコンサートだと思う。僕は全曲知っているけど、マッキーのヒット曲ぐらいしかしらないという人が参加してもきっと楽しめるとはずだ。ずーっと立ちっぱなしではなく、途中で座って聞くような曲を織り交ぜてきたり、トータルでのライブ構成の仕方が良いのため、あまり疲れることなく、楽しくライブを観ることができると思う。
そして何より、バックで演奏するサポートミュージシャンの方々の神業の数々で、音の作り方が非常に面白いと思う。ギターは2人いて、ピアノにキーボード。ギター2人でも贅沢だが、鍵盤も2人付けてくる。そして今回のコンサートでは、パーカッションが2人になった。今までシンセオペレーターという、楽器の音以外の男を操る方がシンセオペレーターをやりながら、パーカッションでステージに立っている。毛利泰士さんという方だが、今回のライブでも大活躍。ステージ後方で、大きく手拍子をし、僕ら観客にどうやって手拍子をしたらいいのか、非常に分かりやすく教えてくれる。あのアクションのおかげで、ライブにブレのない一体感が生み出されている。パーカッションで演奏しながら、ステージで演奏している楽器以外の音もタイミングを見計らって出しつつ、手拍子もする。1人3役、いやはやプロってのは恐ろしい。
バンドの基礎となるドラムは、屋敷豪太さん。日本でも最高のドラマーだ。やっぱりいつ見ても屋敷豪太さんのドラムは本当にカッコいい。あの音の感じは屋敷豪太ならでは。ずーっと屋敷豪太さんだけ観ていてもいいかなぁと思わせるぐらい、ドラムの打ち方もカッコイイし、演奏する音が素晴らしい。絶妙なところで、僕らの欲しい音を出してくる。是非、屋敷豪太さんのドラムの音を聞くだけでもいいから、槇原敬之のコンサートに参加してほしいと思う。
どのメンバーも素晴らしい方ばかりで、一人一人じっくり紹介したいところだが、いつまで経っても書き終わらなくなるので、このあたりで終わりたいと思う。今回のコンサートは、8名の楽器演奏者と槇原敬之、総勢9名でのライブ。バンド形式で9名でのライブって、なかなかないのではないだろうか。さらにその9名だが、曲によっては、キーボードの方がアコースティックギターを弾いていたりする。ギターが2人いるのに、もう1人ギターが加わってくる。シャンシャンシャンというアコギの音をうまく使い曲の雰囲気を出しているのだが、より世界観を作るためにアコギを2人にし、ストライカーがゴールを決めるかのように、残る1人はエレキで切れ味鋭い音を出してくる。ギターの方々も、エレキギターを弾いたりマンドリンを弾いたり、ペダルスチールというちょっと変わったギターを弾いたり、大忙し。ドラムも通常のドラムとは別のドラムのような物を叩いたりして、ちょっと変わった音を出したりしている。
本当に色んな楽器を演奏しているので、楽器を観るだけでも楽しめるはずだ。
そんな素晴らしい演奏をバックに槇原敬之が歌うのだが、いつ聞いても丁寧な優しい歌声。きっと存分に生の歌声に浸れるはずだ。
そんな見所満載のコンサートを最前列で観させて頂いた。最前列だから、ステージ上の人達の細かい動きまで全部見ることができ、大満足だった。今回の公演で49公演目で、演奏は円熟味を増し、圧巻の完成度だった。さらに、4月24日の名古屋公演とはまたセットリストが若干変わっていた。そのセットリストが変わっていた3曲を紹介したい。
№1
なんとなく№1が新しくセットリストに加わったというのは知っていたのだが、モンタージュに変わって№1だと思っていたので、いきなり№1のイントロが流れてきたのにはビックリした。久しぶりにライブで聞いたが、やっぱり最高に良い。Bメロのところで、みんなで手拍子をして、腕を上に突き上げるのだが、腕を上げるだけではなく、思いっきりジャンプした。近くの方が、マッキーもびっくりするぐらいジャンプしていて、マッキーが「飛びすぎ(笑)」って言っていた(笑)それぐらい飛びたくなっちゃうような曲だ。今回のライブの№1のアレンジは最高に良く、思いっきりジャンプしたくなる曲だった。
太陽
全く想定していなかったので、太陽のイントロが流れた時は、固まってしまった。固まってただステージの上を見上げていたのだが、しばらく経って我を取り戻し、左の視界に入ったのが、号泣している女性だった。目頭を押さえ、顔も上げられないような状態。それを見て僕も号泣。どうやら太陽は、今回のツアーでは沖縄から歌ったようだ。最後の2公演でも歌うのだろうか。
君は僕の宝物
アンコールの1曲目が、人気の高い「君は僕の宝物」だった。2月の東京公演の時は、「I got friend.」だった。4月24日の名古屋公演では「MILK」。その後ぐらいの公演から「君は僕の宝物」になったようだ。今回の沖縄公演でも「君は僕の宝物」だったが、いつ聞いても良い曲だ。きっと会場で泣いていたファンも多かったと思う。
以上の3曲が今回のツアーで初めて聴いた曲。所々曲が変わったりして、複数回ライブに参加している者にとっては、嬉しいことだと思う。
ものすごい盛り上がりだった沖縄最終日
マッキーが「今日はいつもよりバンドの演奏も弾いちゃったんじゃないかな」と言っていた。お客さんのノリで、演奏者の演奏も変わってくる。バンドの方達も、いつも以上に乗ってくれたようで、参加したお客さんとしては、これほど嬉しいことはない。
そんな素晴らしい沖縄公演最終日だったが、僕が一番感動したのは、沖縄のファンの方達の槇原敬之への思いだった。僕ら本島に住むファンとは、好きなアーティストへの思い入れの強さが違うのだ。本島に住むファンは、例えば地元の公演に行けなくても、他の県へのコンサートに参加しようと思えば、参加しやすい環境。しかし沖縄の人達が、他の県のライブに行こうと思ったら、その時点で飛行機に乗って、650kmほど離れた九州でのライブに行かないといけない。本島に住むファンのように、簡単に他の公演に行く訳にはいかないのだ。この日のライブが終わったら、次に会えるのは1年以上先になる。次のコンサートツアーが行われるまで会えない。テレビ収録等で会うには、大変な労力が必要になってくる。テレビ収録や単発でのライブは東京や大阪がほとんどなので、簡単に参加する訳にはいかない。だからこそ、たった2日間のライブが、何年分もの重みがあるんだと分かった。
その沖縄のファンの熱い思いを感じたのは、まずは開場前。開場前に、いまかいまかとズラッと並んでいるファンの姿があった。席の場所は決まっているし、そんなに並ぶ必要もないのにと、その時は思った。しかし今考えれば、久しぶりのコンサートが嬉しくてしょうがないのだ。東京から1500kmも離れた場所でコンサートをしてくることが嬉しくて、今か今かと並んでいたんだと思う。
そしてそれをより強く感じたのは、コンサートが終わった後のことだ。アンコールの曲も終わり、ステージ上のマッキーやバンドメンバーもはけ、エンドロールの映像が流れた時。だいたいどこの公演でもこのエンドロールが流れると、会場を出ていく。そうさせる為に、このエンドロールがあるんだとは思うが、沖縄公演は違った。後ろを振り返ると、たくさんのファンがスタンディングオベーションでマッキーと叫んでいるのだ。これを見た瞬間、もの凄い衝撃を受けた。他の公演でも拍手をしてマッキーと叫んでいる人はいるが、こんなにたくさんの人達が、スタンディングオベーションをしている会場は見たことない。
この時、僕の中の何かに火が付いた。これは最前列の自分が何とかしないといけないと思った。最前列という素晴らしい席を頂き、熱い熱い沖縄のファンに囲まれたライブを楽しむことができた。その沖縄の人達のために、最前列の僕がみんなをまとめてもう1回マッキーを呼んでやる!と勝手に思った。
気が付けば僕は、みんなを取りまとめるように、ジャンプをして手拍子をしながら、マッキーと叫んだ。するとそれに続いて、後ろのファンの方達もマッキーと叫んでくれたのだ。僕がマッキーと叫ぶと、続けてマッキーと叫んでくれる。途中、倒れそうになってきて、マッキーと叫ぶタイミングが少しずれたりもしたが、「頑張れ!!」と周りから励ます声が。マッキーが出てくるまで止める訳にはいかないと思い、エンドロールが終わるまでみんなで叫び続けた。思いの外エンドロールは長くて、途中で倒れそうになったが、みんなのおかげで最後まで叫び続けることができた。さすがに、もうマッキーも出てこないかと思ったが、奇跡が起きた。
なんと再度マッキーが登場したのだ!歌うことはなかったが、「今日は本当にありがとうございました!」ってもう一度挨拶をしてくれた。この時ほ本当に嬉しかった。今回のツアーでは、再度登場した公演はなかったと思うので、みんなでやったぞ!という気持ちだった。そして、なんとか沖縄の人達の役には立ったかなと思った。
挨拶も終わり、本当にマッキーがステージ袖に消えていって、沖縄最終日の公演が終了した。最前列で、とんでもない行動をしてしまった僕だが、なんと僕のところまできて、お礼をしてくれる人がたくさん来た。「ありがとう!」「楽しかったよ!」「感動しました!」たくさんの人達が僕のところに来てくれました。本当に嬉しかったです。僕のほうがありがとうという気持ちで一杯です。本当に感動しました。槇原敬之のファンで良かったと心から思います。
あと2公演で今回のコンサートツアーも終わってしまいます。沖縄の人達の分も、残り2回の大阪フェスティバルホールの公演を楽しんできます!
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