ついにマッキーの歌が、Spotifyで聴けるようになりました。久しぶりにマッキーの歌を聞いてみよう!と思う世代の方や、なんかよく分からないけど、槇原って人の歌を聞いていみるか!!と思ってくれた若い世代のために、ファン歴20年以上の僕が、選りすぐりの曲たちで、プレイリストを作ってみました。
版権の関係からか、全ての槇原敬之の曲が聞ける訳ではありませんが、かなりの曲が聞けるようになっています。2017年7月現在のSpotifyで聞ける槇原敬之の曲で選曲。
マッキーファンの方ならお馴染みの曲も、そんなにファンじゃない方なら、知らない曲がいっぱいのはず。そのたくさんの知らない曲に、珠玉の名曲が隠れています。損はさせません、じっくりと聞いてみてください。
Wow
イントロの音から、何かが始まるときの素晴らしさを感じるだろう。明るいアップテンポの曲だが、涙なしでは読めない歌詞。子供が生まれた時の、ママではなく、パパの気持ちを歌った曲。生命が生まれた時の奇跡の感動を、Wowという英語の一言で表現。あまりにも素晴らしすぎて、ただただ驚くしかないので、Wow!ということだ。
この曲には知る人ぞ知る逸話が。実はSMAPに最初に書いた曲は、「世界に一つだけの花」ではなく、この「Wow」だった。子供がいる木村さんをイメージし、パパの気持ちを書きあげた素晴らしい歌が完成し、WowをSMAPサイドに渡したのだが、、、SMAPは5人でSMAPだから、違う曲を提供してほしいとSMAPサイドから言われ、別の曲を作ることに。これは困ったなぁと、締め切り時間がほとんどない中で出来たのが「世界に一つだけの花」。このときSMAPサイドが、Wowでオッケーを出していたら、世紀の大ヒット曲は誕生しなかったのかもしれない。
夏は憶えている
実は夏の名曲も多い槇原。夏真っ盛りの今にこそ聞いてほしい1曲がこの曲。タイトルに違和感を感じた人もいるかもしれない。夏を憶えているのではなく、夏が憶えているのだから。なぜ「夏は憶えている」なのだろうか。
夏の独特の空気感は、まるで神様のように、そのときの思い出をギュッと封じ込めてくれる。あのとき少年だった僕も、今大人になった僕も、きっと夏が憶えているだろう。
Secret Heaven
槇原といったら日本語の歌詞といったイメージだったが、いきなり全編英語詞の「THE DIGITAL COWBOY」というアルバムをリリース。その先行シングルとして登場したのがSecret Heaven。本当にこれマッキーだろうかと疑ってしまうようなサウンドに、英語を軽々と歌い上げる槇原。今でこそ、こういったサウンドもマッキーだと思えるが、当時はこのようなサウンドの曲が存在していなかったため、聞いたときの衝撃はかなりのものだった。
歌詞ばかりが注目される槇原だが、Secret Heavenのような歌を出してくれたことで、僕は槇原サウンドにどんどん夢中になっていった。今聞いても最高!こんな歌を歌える日本人がいるだろうか。槇原の懐の広さを知ることができる1曲だ。
traveling
オリジナルアルバムを精力的にリリースしながら、カバーアルバムも多数リリースしている槇原。オリジナル曲へのリスペクトが感じられる素晴らしいカバーばかりだが、その中でも面白いカバーといえば、宇多田ヒカルのtravelingだろう。
原曲の雰囲気をそのまま生かして、マッキーサウンド全開。ヒッキーの大ヒット曲が、マッキーポップスに大変身。原曲にちょっと汗っぽい感じをミックスしたと、リリース当時に語っていたように、女性ボーカル全開の歌を、うまくまとめ上げたカバーだ。
Two Moons(go home version)
5thアルバム「PHARMACY」に収録されている歌をセルフカバー。アレンジもし直して、歌も再録。グッと大人になったサウンドに、多重コーラスのキラキラとした響かせ方が素晴らしい曲。
1番が終わった後の、ララララーララーのところが、暗い夜を照らす2つの月の輝きと、主人公と恋人の気持ちを表しているようで、何回聞いても最高だ。
You are so beautiful
ピアノとボーカルだけで、ここまで圧倒的に歌い上げることができるアーティストは、そうはいないだろう。
とても落ち込んだときに、明かりを消した暗い部屋でこの歌を聞いて、僕は何度救われただろうか。これからこの歌を知る人たちも、きっと僕と同じように救われるだろう。
今年の冬
5枚目のアルバム「PHARMACY」に収録。ファンの間では人気の高い曲だが、槇原のファンではない方は、あまり知らないのではないだろうか。これぞ槇原といった、冬のラブソング。
「全てに慣れることで君がいなくならないように」
長い間いっしょにいると、色んなことが当たり前のようになってしまうが、そうじゃないんだと。だからこそ、特別なときじゃないときにこそ、一緒にいようと歌う。
この当時から、当たり前のものなんて何もないんだということを、槇原が歌っていたのが分かる。何でもないような日々の中に、その人たちだけにしか分からない、素晴らしい幸せがある。冷たい冬という季節をスパイスにし、愛の暖かさを表現した名曲だ。
3月の雪
槇原の歌では珍しい、卒業した学生を歌った曲。1991年発売のセカンドアルバムに収録。卒業式の20日後に集まった仲間たちの1日を描いた曲。進学、就職で旅立っていく仲間たち。この仲間で会える最後の日に起きた奇跡とは。
青春時代の不安や希望をギュッと詰め込んだ、珠玉の名曲だ。
太陽
アルバム「太陽」に収録。薬物事件で約1年間の謹慎期間を経て、突然現れた太陽。発売前に曲が流されることはなく、どんなアルバムかファンも分からない中、CD販売店の片隅に置かれていた。1曲目の彗星が始まった瞬間から、まるで止まっていた時間が動き出したかのように、新しい槇原の歌がそこにはあった。
そんなアルバムを象徴する曲が太陽だ。それまでのラブソングとはまったく違う、人が生きることを真っ直ぐに歌い上げる槇原の新しい歌のスタイル、ライフソングが誕生した瞬間だった。
アルバムを聴き終えた後、あまりの素晴らしさに、震えながら泣いて感動したことを覚えている。言葉では表せないような感動を僕は受けたが、世間の反応はあまり良くなかった。古くからの槇原ファンも、こんな曲が聞きたいんじゃない。昔のようなラブソングを聞きたいといった声も多く、太陽が発売されたときの評価は散々だったように覚えている。さらに世間の反応も、槇原が活動を再開したことに反対一色。CDを出すなんて早すぎる、まったく反省していないなど、とにかく批判しかなかったのを覚えている。そんな世間の反応を知ったとき、もう世界中の人が何を言おうと、僕は僕の信じたものだけを、胸を張って聴いていこうと誓った。
その後、世界に一つだけの花が大ヒットし、徐々に彼の新しいスタイルの歌も受け入れられるようになり、今ではファンの間でも人気が高い1曲に。本当に素晴らしいものは簡単には理解されず、長い時間がかかるのかもしれない。今でも色褪せることなく、輝き続ける太陽というアルバム。アルバムタイトル曲の太陽だけではなく、全部の曲をじっくりと聞いてみてほしい。
星の光
アルバム「LIFE IN DOWN TOWN」に収録。僕らの頭上を彩るたくさんの星たち。今僕らが見ることができる星たちは、僕らが生きている遥か昔に光っている。一億光年も前に輝いているたくさんの星たちを、愛する人と同じ気持ちで見ることができる素晴らしさを描きながら、愛することの難しさや素晴らしさを歌で表現。
宇宙と交信しているようなデジタル音や、どこか民族音楽っぽさも感じさせる槇原サウンド。曲を作って、アレンジもして、自分で歌う。槇原以外では作れない曲のひとつだろう。
紹介した以外の曲も全部必聴
他にも聞いてもらいたい曲ばかりだが、普通の人が選ばない視点で選んでみた。Spotifyは無料でも聞くことができるので(選曲ができないなど制約はあるが)、今まで槇原敬之の曲をあまり聞いたことない人たちも、この機会に彼の歌を聞いてほしい。
それぞれの心に響く歌がきっとあるだろう。
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