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MacBookとSurface3を比較して感じたこと

3日ほどSurface3と付き合っています。MicrosoftのSurfaceシリーズは、Windowsパソコンの中でトップクラスの売上です。一番売れているWindowsパソコンということで、大衆向けの万能端末だと思っていましたが、3日間付き合ってみ、その認識は大きな間違いだと気付きました。Surface3は、一般的なノートパソコンとは違います。

MacBookに慣れている人からすると、Surface3はある意味で変態端末と言ってもいいでしょう。普段MacBookを使っている人が、Surface3のどこに驚くのかまとめてみました。

クラムシェルではない

MacBookを使っている人が最初に戸惑うのは、クラムシェルではないということでしょう。2in1と呼ばれるSurface3は、タブレットに磁石でピタッとくっつくタイプキーボードを付けます。MacBookのような昔からあるノートパソコンは、クレムシェルと呼ばれています。パカっと液晶面を開けることでサッと使うことができます。Surface3はクラムシェルタイプではないので、カバーにもなるタイプキーボードを開けても、画面が自立しません。画面を自立させるには、背面のキックスタンドを指で開けなければいけません。やっと慣れてきましたが、Surface3を使い始めた当初は、普通に使うだけでも少しアタフタしてしまいました。

Surface3をスムーズに使う方法は、タイプキーボードを開けてからキックスタンドを開けるのではなく、キックスタンドを開けて画面を自立させてから、タイプカバーを手前に下ろすという順序でセッティングしましょう。普通のノートパソコンは手前から準備しますが、Surface3は背面から動かして、最後に手前を動かすという動作になります。MacBookなどのノートパソコンと比べると、ワンアクション多くなります。このあたりは好き嫌いが分かれるところでしょう。

トラックパッドが小さい

次に戸惑うのは、トラックパッドが小さいということでしょう。トラックパッドが小さいだけで、操作感が悪い訳ではありません。Windowsパソコンの中では、トップクラスの使いやすさです。指の動きに対する反応もいいですし、思ったより使いやすいという印象です。しかし、MacBookと較べてしまうと、かなり使い勝手が悪いと言わざるを得ません。

限界までトラックパッドを大きくした新しいMacBookのように、Surface3も大きくしてほしかったところです。ただし、トラックパッドの小ささをカバーする入力方式を、Surface3は搭載しています。

画面をタッチして操作できる

ずーっとMacBookを使っている人は、ノートパソコンの画面にタッチして操作なんてする必要はない、手元にあるトラックパッドで操作したほうが楽だと思うでしょう。わざわざ画面までタッチして操作する必要なんてないだろうと、僕もそう思っていました。ところが、これは大きな間違いだと気付きました。タッチして操作できるのなら、タッチできるに越したことはないのです。別にタッチしたくない人はタッチしなければいいし、タッチしたい人はタッチして操作すればいいのです。

世の中のユーザーは、ノートパソコンを使い慣れた人ばかりではありません。パソコンを使うのが難しくて悪戦苦闘している人もたくさんいます。そういった人たちにとっては、画面をタッチして操作できるというのは、非常に助かる操作方法なのです。

Surface3のトラックパッドは小さいため、ページスクロール操作や、ポインターの操作が難しいときがあります。そういったときは、迷うことなく画面をタッチして操作してしまえばいいのです。そのことに気付いて以来、積極的に画面をタッチして操作していますが、こんなに便利だとは思いませんでした。

ノートパソコンも画面にタッチして操作できたほうがいい。今まで気付かなかったことに気付くことができました。

タブレットとして使うには重い

Surface Pro3より軽量なSurface3ですが、タブレットとして使うには少々重いです。まず、タイプカバーを付けた状態で、タイプカバーを裏返して使ってみましたが、この形態だと重すぎます。タイプカバーを裏返すとキーボードがむき出しになるため、誤動作しないか心配になりますが、この状態でキーボードのキーを叩いても反応しないようになっています。積極的にタブレットとしても使いたくなりますが、906gという重さでは無理でしょう。実際にやってみると、すぐに諦めるでしょう。

次に、タイプカバーを取り外した真のタブレットスタイルで試してみました。この状態の重さは641g。なんとかタブレット的に使えるかと思いましたが、ちょっと辛いというのが本音です。641gという重さがどれくらいかというと、初代iPadの重さです。当時の事を思い返してみても、初代iPadを手で持って使うのは、辛かった記憶しかありません。

タッチ操作自体はまずまずの操作感ですが、タブレット的に使えるアプリが少ないこと、手で持つには辛い重さという問題のせいで、Surface3をタブレットとして使うのは厳しいと言わざるを得ません。

タブレット的にも使えるけど、基本的にはノートパソコンスタイルで使うべきでしょう。

背面にカメラがある

忘れがちですが、Surface3の背面にはカメラが付いています。800万画素のカメラが付います。実際に何枚か撮ってみましたが、そこそこ使えるという印象です。本体サイズ的に使いづらいのは間違いありませんが、いざとなったら写真を撮ることができるのは便利です。実用レベルのカメラを搭載したことは評価してもいいでしょう。

LTE通信は便利

日本版のSurface3は、世界に先駆けてSIMカードが挿せるようになっています。Wi-Fiで通信するから、余分なモノは要らないと思いましたが、実際にSIMカードを装着して使っていると、これが非常に便利なのです。スリープ状態を解除したら、すぐにブラウザーなどで調べ物ができます。モバイルWi-Fiルーターなどの接続を気にすることなく、いつでも通信ができる素晴らしさを感じます。

すべてのノートパソコンに、SIMカードスロットを付けてほしい。そう思わせるほど、日本版のSurface3の仕様は素晴らしいと思います。

使い方を考える必要がある

なぜSurface3は変態端末なのでしょうか。それは、普通のノートパソコンとして使えるだけではなく、ペン入力やタッチ操作ができるからです。さらに、キーボードのタイプカバーを取り外すこともでき、使う人が好きなように使える端末になっています。非常に自由度の高い端末のため、使い方に頭を悩ませます。ノートパソコンの王道と言ってもいいMacBookは、完成され尽くした形態のため、使うことにあまり頭を使いません。完成度の高いアプリケーションもMacにはたくさんあるので、使うべきアプリがすぐに見つかるでしょう。それとは正反対なのがSurface3です。あまり評判の良くないWindows8というOS。使い始めはストレスが溜まるでしょう。そのイライラを我慢しながら使っていると、実は懐の深い、完成度の高いOSだということに気付きます。。普通のパソコンの機能以外に、タッチ操作や、ペン操作まで対応しているのです。さらには、画面の向きを横から縦に変えることで、瞬時に表示向きが変わります。MacとiPadのイイトコ取りのようなOSが、今のWindowsです。

しかし、アレもコレもできてしまうせいで、使う人が頭を使って使う必要があります。この僕でさえ、未だにSurface3をどうやって使ったらいいのか分かりません。しかし、イライラしながらもSurface3に大きな可能性を感じます。こんな気持になったパソコンは久しぶりです。同じく最近購入したパソコンといえば、新しいMacBookがあります。新しいMacBookを初めて使ったとき、正直なところ感動はありませんでした。軽くて薄くて、画面が綺麗だった(すでにMacBook Pro Retinaがあったので、あまり驚きはなし)。それ以上の感動はありません。感動はありませんが、使っていてストレスは溜まりません。サクサクとなんでもできてしまいます。

感動はないが、使っていてストレスがないのは新しいMacBook。感動はあるが、使っていてストレスが溜まるのがSurface3。このままSurface3を使っていけば、ストレスなく最強の環境を構築できるかもしれませんし、面倒くさくなって途中で諦めるかもしれません。どうなるかは分かりません。ただ、ストレスが溜まると言っても、基本的なやりたいことに応える環境はすでにあります。それ以上のことができてしまう端末のため、Surface3は頭を悩ませてくれるのです。

未来を感じるのはWindows

今のMacとWindowsのどちらに未来を感じるかと言ったら、僕はWindowsと答えます。ただし、どちらを人に勧めるかといったら迷わずMacです。なぜならMacのほうが、作りがシンプルだから。コンピュータ初心者の方はMacのほうがいいでしょう。コンピュータが好きで、様々なストレスと付き合っていくのが好きだという方は、Surface3を購入するのがいいかもしれません。消化しきれていいない部分を多く感じますが、自分なりの使い方ができる素晴らしい端末です。

Windows10は、Windows8をさらに発展させたOSになります。整理しきれいていないWindows8というOSを、より実用的にしたOSになるはずです。もしかすると、ここ数年まあまり進化をしていないOS X(MacのOS)を超える可能性があります。実際にはMacを超えるのは難しいかもしれませんが、その可能性はあるOSです。色々と消化いきれていない部分が、Windows10になってどうなるのか。様々なことが整理しだしたときに、Surface3の真価が発揮されるかもしれません。

この手のかかる変態端末と、これからも付き合っていきたいと思います。

 

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