スマートフォン、ノートパソコンを複数台持っていて感じることがあります。もうどの端末を持っていても、いっしょだということです。普通は複数台端末を持っていると、端末ごとに機能が違っていて、それぞれ使い分けているはずです。しかし、どの端末も同じぐらい高性能になり、様々なサービスがクラウド化してくると、ある特定の端末を持っている必要性がなくなっていきます。携帯電話キャリアが、同じような端末を揃えるようになり、さらにはSNSの普及でキャリアメールの必要性もなくなったことで、キャリアを変えやすくなりました(MNPがしやすくなった)。それと同じようなことが、端末でも起き始めているような気がします。iPhone、iPad、Android、Mac、Windowsなどの様々なプラットフォームがありますが、どれを使っても、同じようなことが出来てしまうのです。
PC Watch記事:Kindle for PC日本語版が公開
音楽と動画はデジタル化が進み、どの端末を使っていても、何も困ることがなくなりました。さらには、先日開始されたAmazonの電子書籍サービスKindleのWindows対応により、パソコンでも電子書籍が読めるようになりました。まだMacに対応していませんが、無理矢理MacでもKindleを使う方法があります。
いよいよスマートフォンでもタブレットでもノートパソコンでも、何を持っていても、同じ体験ができるような環境が整ってきました。
今こそ5〜10万のWindowsノートPCを
毎週格安Windowsタブレットが発売されていますが、正直どれも同じです。値段のわりに使える端末のため、数えきれないほど格安Windowsタブレットが発売されてしまうのでしょう。どれも軽くて安いのはいいと思いますが、キーボードがないため、文字が打ちにくくて仕方がありません。その点「ASUS Eeebook X205TA」は、それなりに文字を打てるキーボードが付いています。軽くてまずまずのキーボードが付いているおかげで、相当使える端末です。OSがWindowsということで電子書籍が読めないという問題も、先日のKindle for PC日本語版のリリースで解決されました。今一番コストパフォーマンスが高い端末じゃないでしょうか。
欲を言えば、もう少しストレージ容量が大きくて、もう少し本体性能が良ければといったところです。この本体性能だから、Windows 8.1 with Bingという0円のOSを搭載することができ、3万円前後という価格を実現できた訳ですが、もう少しお金を出すから、ワンランク上のノートパソコンを出して欲しいと思うのは僕だけでしょうか。当初在庫があったASUS Eeebook X205TAが、在庫切れになっているところを見ると、軽くてそこそこ使えるノートパソコンを望んでいる人が僕以外にも相当いるというのが分かりました。
ASUS Eeebook X205TAの2倍、いや3倍の値段を出してもいいから、ストレージ容量もそこそこあって、もう少しサクサクなノートパソコンを出せば、ASUS Eeebook X205TA以上に売れるはずです。
そんな僕の理想像を実現してくれそうな新チップ「CherryTrail」を搭載したノートパソコンがもうそろそろ発売されるはずです。CherryTrailは、現行のBayTrailよりも、グラフィック性能が大幅に向上しています。そのおかげで、サクサクと動く端末が作れるはずです。これを今までと同じようにタブレットで出されても困りますが、どうやらCherryTrailは、安売りはしないようなので、格安Windowsタブレットには使われないでしょう。今更5万以上するWindowsタブレットを出しても誰も購入しないはず。そうなると、それなりの値段でも売れるノートパソコンにするしかありません。10万を越すノートパソコンは、「Broadwell」の領域でしょうから、その下のクラスは「CherryTrail」を搭載したノートパソコンになると考えるのが自然な流れ。これでポカンと空いていた5〜10万というゾーンのノートパソコンが登場することになります。CherryTrailはBayTrailの後継ですから、当然ファンレスになります。なかなかBroadwellを搭載したノートパソコンで、1kgを下回るものが出てきませんが、CherryTrailを搭載すれば、あまり苦労することなく、1kgを下回るノートパソコンが作れると思います。Windows 8.1 with Bingという0円のOSを使うことはできませんから、値段は間違いなく上がります。さらにはチップセットのコストも増えますが、素人がかなり甘く試算しても、6万〜7万でCherryTrailを搭載したEeebook X205TAの後継機種が出せるはずです。
もしこんなノートパソコンが登場したら、もうスマートフォンやタブレットを手放してもいいかもしれません。あれもこれも持っていても、やることは同じなのですから。できなくなることは、歩きながらスマートフォンを使うことぐらいでしょう。あとは、電車の時刻をサッと調べたり、Google Mapでサッと地図を調べることができなくなるぐらい。地図や電車の時刻を頻繁に調べる必要がある人は、それなりの性能のスマートフォンを1台だけ持っておけばいいでしょう。
いよいよ自分の環境に合わせて、必要な端末だけを持てばいい時代がやってきます。これから登場するであろう5〜10万のノートパソコンが、新しい時代の流れを作るかもしれません。
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