auから新しいスマートフォンの料金プランが発表されました。ここ2年ほど、小手先騙しの料金プランでかわしてきましたが、いよいよ本気で料金を下げざるを得なくなったのでしょうか。思っている以上に、格安SIMカードを提供しているMVNOへの移行が進んでいるのでしょう。実際に街で見る女性のスマートフォンが、以前のようにiPhone一色ではないようにも感じています。
街でリアルに感じるようになってくるときは、そういう風に世の中が動いています。このままではヤバイと、手を打ってきたauですが、発表された料金プランを見ても、サッパリ分かりません。僕のような人間が見ても分からないのですから、多くのユーザーはチンプンカンプンでしょう。
ネット上の記事を見ても、いったい毎月いくら払うことになるのかが分かりません。自分自身で理解するためにも、記事を書きながらauの新料金プランを検証していきます。
いつから契約できるの
2017年7月14日(金)
新しい料金プランは、今週の金曜日から契約できます。新しい料金プランで契約したい人は、2017年7月14日(金)以降に、auのお店に足を運びましょう。
iPhoneでは契約できない
いきなりとんでもない落とし穴です。なんとiPhoneでは契約できません。現時点ででは、auが発売しているAndroidスマートフォンのみです。すでにiPhoneを契約している人は、新しい料金プランに変更可能のようですが、今回は無視します。
これからauにMNPするか新規で契約する場合
iPhoneじゃなくて問題ない。そういった方は、auの新しい料金プラン、「auピタットプラン」「auフラットプラン」にする価値はあるのでしょうか。
新料金プラン「auピタットプラン」の提供について
http://news.kddi.com/kddi/corporate/newsrelease/2017/07/10/besshi2553.html
リリースページを見ても、ピンときません。ピンとこない上に、「auスマートバリュー」を適用する前提の料金プランになっています。auスマートバリューというのは、auひかり、コミュファ光、so-net光、ピカラ光、ビビック、jcomなどの、自宅の固定回線を契約している方を対象にした割引です。これらの光回線を契約している場合、auの回線契約と組み合わせるとことで、毎月の値引きが発生します。今回の新料金プラン「auピタットプラン」では、「500円」「1,000円」の値引きが発生します。
auのホームページでは、少しでも料金を安くみせるために、auスマートバリューを前提とした説明になっていますが、自宅に光回線を引いていない方もいるでしょうし、ドコモ系列の光回線を使っている方も多いでしょう。誰しもが適用されない割引プランではないので、auスマートバリューは無視して計算します。
**使うパケット量でパケット代が変わる
今回の新しい料金プランで難しいのは、使うパケット代で、毎月の料金が変わってしまうということです。
料金を安くするには、外でLTE通信をするな!ということになります。自宅のWiFiや、スターバックスなどのカフェで提供されている、公衆無線LANといったサービスを使って、LTEで通信しないようする必要があります。
こういった無理を強いいる使い方は、本来のあるべき姿ではありません。いったいどれぐらい毎月の料金を支払わなければいけないのか。僕らが知りたいのは、それだけです。
1GBで収める使い方なんて、スマートフォンというものを持つ意味がありません。スマートフォンは通信してナンボのものです。常時インターネット接続されているからこそ、その真価が発揮されます。
5GB
人によって使うパケット量は違うと思いますが、それなりにパケットを使って、動画とかはなるべく見ないようにすれば、5GBには収まるでしょう。正直5GBで収めるような使い方を強制するのもどうかと思うのですが、いったいどれぐらいの料金になるのか。ハッキリさせるためにも、毎月のパケット使用量を、5GBに設定します。
話し放題なしのシンプルで
今回の料金プランで嬉しいのは、以前のような通話プランが設定されたことです。使いもしない話し放題を強制するのではなく、話した分だけ通話料を払うプラン、「シンプル」が設定されました。LINEなどのアプリで、通話をしている方が増えた今、もはや話し放題プランは不要です。話した分だけ支払う、シンプルプランを選択します。
端末はGalaxy S8 edge
iPhoneを選択できないので、Androidで1番性能の良い、Galaxy S8 edgeを選択します。Galaxy S8 edge +のほうが上位機種ですが、端末代が10万をオーバーしてしまうため、Galaxy S8 edgeで計算します。
Galaxy S8 edgeの端末代は、税込90,720円です。これを24回払いで計算すると、毎月3,780円が料金に上乗せされます。
毎月いくらになる
- auスマートバリューは無視
- シンプル
- 5GB
- Galaxy S8 edge
以上の条件で計算します。
- 5,980円(毎月の料金)
- 3,780円(端末代)
9,760円
9,760円です。自分で計算して目を疑いました。いちおう一年間は、「ビッグニュースキャンペーン」という割引が適用されます。毎月1,000円値引きされ、8,760円になりますが、まったく安くありません。
これだったら、今の料金プランとまったく変わりません。
機種によっては端末代が安い場合が
今後どうなるか分かりませんが、今回は端末代を定価で計算しています。発売から1年ぐらい経ち、旧機種になってくると、販売店によっては、端末代が安くなっていることがあります。そうなってくると、毎月の料金がグッと下がってきますが、人気機種を早く手に入れたい場合は、今までの料金プランと大差ないでしょう。
Galaxy S7 edge
1年前に発売された、Galaxy S7 edgeで計算してみましょう。auのホームページを見ると、税込59,400円になっています。24回で分割払いをすると、2,475円になります。
- 5,980円(毎月の料金)
- 2,475円(端末代)
8,455円
端末代が安くなった分だけ、料金は下がりました。たしかに下がりましたが、8,455円を安いとは感じないでしょう。
LTEは使わず Wi-Fiだけ
普通に使っていては、まったく料金が安くなりません。外では通信をせず、WiFi環境でしか使わない場合も計算してみましょう。
以上の条件で計算します。
- 2,980円(毎月の料金)
- 3,780円(端末代)
6,760円
最新のAndroidスマートフォンGalaxy S8 edgeを、毎月6,760円で持つことができます。特別安くはありませんが、最新のスマートフォンを、約7,000円で持つことができます。ただし、通信容量を1GB以下にする必要があります。
Galaxy S7 edgeで1GB
さらに安くするために、Galaxy S7 edgeでLTEを使わずにしてみましょう。
- 2,980円(毎月の料金)
- 2,475円(端末代)
5,455円
毎月5,455円で、Galaxy S7 edgeを持つことができます。型落ちとはいえ、最新のAndroidスマートフォンに引けをとりません。ほとんどLTEを使わなければ、6,000円以下の料金になりますが、型落ちのスマートフォンな上に、1GBgという通信量になります。
あれもこれも我慢して、やっとこの価格です。これだったら、格安SIMカードを提供している会社のスマートフォンとSIMカードを契約したほうがいいでしょう。
消費者の感覚からすると、5,000円を越すと高く感じます。単発で支払うのではなく、毎月5,000円以上の料金を払うのですから、高いと感じても仕方がありません。
auの新料金プランを検証してみましたが、残念ながら、僕らの家計は苦しいままです。
ユーザーが選択する時代に
みんながiPhoneを安く持てた時代が終わり、ユーザーが必要なものを選択する時代になりました。au、docomo、SoftBank、大手3キャリアと契約するには、6千円から1万の料金を、毎月払い続けなければいけません。
5,000円以下にしたいのなら、通称格安SIMカードと言われている、MVNO事業者に乗り換えるしかありません。格安SIMカードには、色々とリスクもあります。大手3キャリアのように、いつでも高速で通信できる訳ではありません。今は高速で通信できているMVNOも、数ヶ月後にはどうなっているか分かりません。
どれも一長一短があります。しっかりとした知識を持って、ユーザーが選択しなければいけない時代になりました。
auの新料金プラン、「auピタットプラン」「auフラットプラン」の登場で、ユーザー自身で、自分にあった料金プランを選択する時代になるでしょう。
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