さぁ、今年も夏休みがやってきた!何の取り柄もない僕も、夏休みが来ると無敵な気がする。その無敵な気持ちも、お盆を過ぎると萎んでいってしまうのだが。永遠に続くかのような日々が、宿題に追われて現実に戻されるからだ。

もう宿題に追われるような夏休みは終わった。僕は大学生になったんだ。やりたくない宿題はなく、自分のやりたいことをやることができる。ところが、いざ時間を手に入れると、何をしたらいいのか分からなくなる。宿題の一つや二つあったほうがいいのかもしれない。何かを自発的にするのは難しい。これが大学生になって初めて学んだことかもしれない。せっかくの夏休みも、ダラダラと時間を消費するだけかもしれない。そんなことを思った瞬間、パソコンの画面に1冊の本が現れた。

抜けるような青い空と吸い込まれそうな海が印象的な本。著者は高城剛。本のタイトルは「人生を変える南の島々。日本編」。タイトルを見て動けなくなった。人生を変えるという、ありふれた言葉が僕を縛る。人生を変えるなんて嘘くさいタイトルの本は、本屋に行けばいくらでも見つかる。この本がありふれた本と違うのは、南の島々が人生を変えるということだろうか。人や言葉ではなく、自然のほうが真実を教えてくれる。噓偽りに彩られたこの社会より、目の前にある自然こそが真実。

街にある本屋ではないので、この本を立ち読みをすることができないが、僕は迷わず購入していた。

Amazonギフト券でチャージ済みだったので、すぐに本を購入することができた。簡単に変えてしまうのが良いのか悪いのか。ワンクリックで呆気ないほど簡単に変えてしまうのが、Amazonという巨大ショッピングモールの凄いところ。心を打たれた瞬間に欲しいものが買える。こんなに素晴らしいことはない。そして、電子書籍が素晴らしいのは、そのワクワクが萎まないうちに、本を手にすることができる。

読みたいと思った瞬間に読める。これこそが、電子書籍最大の強みだろう。本のデータはすぐにダウンロードされた。9.7インチiPad Proの美しいディスプレイに、輝くような海の写真が表示された。

無我夢中で9.7インチiPad Proの画面をフリックした。ページを進めるたびに、声も出ないような美しい写真が出てくる。圧倒的に凄い。解説の文章を読むというより、引き込まれた写真を知りたくて、解説文を読んでいる感じ。読んでも何も感じることのない、ありふれた旅行本とは大違いだ。

僕の中の何かが変わった。何をしたらいいのか分からなくなるほど長い長い休み。バイトに明け暮れる友人をよそ目に、僕は旅に出る。あの海を見に行く以外、予定は何もない。大学生らしい夏の思い出を作る気はない。異性と花火にでも行って、愛の告白をする。正直なことを言うと、そんな夏休みを過ごしたい気持ちもあるが、サークル活動もバイトも熱心にしていない僕は、日本人的なレールから脱線している。大学生らしい夏休みを過ごすことはできないおかげで、僕を止めるものは何ひとつない。

自分の心が目指すべき場所を目指す。これが僕の夏休み。

さぁ、あの海を目指そう。僕の夏休みが始まった。

今回紹介した本の解説

これは旅行本ではありません。くだらない旅行本が欲しい方は、本屋さんに行きましょう。派手な表紙で目が痛くなるようなセンスのない旅行本を買ってください。きっと楽しい旅行になります。多くの旅行本とは違い、「人生を変える南の島々。日本編」には、グルメ情報、ホテル情報、ツアープランなどはありません。自分の頭で考えることのできない、日本人のために作られた旅行本とは違います。

これは人生を変える本。この本を10人が読んだら、面白いと思うのは1人か2人です。とても特殊な本になっており、買う人を選びます。僕と同じように表紙に惹かれたのなら、その気持ちに素直になりましょう。

 

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