電子書籍がようやく一般化した日本。Kindle Paperwhiteやスマートフォン・タブレットで、本を読んでいる人を見かけるのが普通に。日本でKindleが使えるようになったのが、2012年10月。6年という年月はかかりましたが、コンピュータで本を読むという文化がようやく定着。
電子書籍を語ると話題になるのが、紙のほうがいいということ。慣れないことを始めた時は、今までの方法のほうがラクチン。新しい方法を行うと、慣れるまでは微妙にストレスを感じます。
単純に紙のほうが読みやすいということもあるかもしれませんが、完全に慣れの問題です。電子書籍を100冊も読めば、紙とディスプレイの違いによる、読書のしやすさは解決します。
電子書籍最大の問題は、別のところにあります。
余白に手書きのメモを書けない
紙の本には、コンピュータの決まりはありません。紙を折り曲げたりやぶったり、自由に文字や絵だって書けます。制約のない自由な使い方ができるのが、紙の良いところ。
電子書籍にはコンピュータのルールがあります。使うアプリによって、できることが決まってしまう。AmazonのKindleには、Kindleのルールがあるのです。
Kindleのメモ機能
Kindleにはメモ機能があります。紙のようにメモを自由に書くのではなく、コンピュータらしいテキストでメモを残す機能になります。
黄色や赤の線でマーカーを引いたり、付箋で記録したり、辞書で言葉の意味を調べたり。読書に必要な機能を備えてはいますが、あまり活用できないのが現実です。
線を引いてもテキストでメモを打ち込んでも、後で読み返すことはありません。本の文章の中にメモがあるのではなく、画面が切り替わってメモが表示されるため、メモと本の内容がリンクしないからです。
紙の本のように、文章の近くにメモを書ける方法はないだろうか。電子書籍最大の問題を解決する方法がありました。
スクリーンショットに手書きのペンで書く
Kindleアプリは手書き機能に対応していません。マーカーを引くことはできますが、そのページにメモを直接書けません。
Kindleの機能としてないとなると、他の方法で実現するしかありません。
スクリーンショット
見ている画面を撮影する機能です。iPhoneが作り出した素晴らしい機能のひとつですが、これをKindleで利用します。
スクリーンショットを撮った後に、手書きの文字や絵を描ける機能があります。スクリーンショットに書き込むことで、本の余白にメモを書きます。
手書きのペン
指でも文字は書けますが、細かく文字は書けません。ペンが使えるデバイスがベストです。
Apple Pencilが使えるiPadで、Kindleの読書法を紹介します。
iPadとApple Pencilでのやり方
手書きのペンが使えても、使う機械によってやり方が違うので、今回はiPadとApple Pencilという組み合わせに絞ります。
iPadにApple PencilがくっつくiPadじゃなくても、Apple Pencilが使えるiPadなら、今回紹介する方法が使えます。iPadとApple Pencilを持っていない人は、iPad(第7世代)とApple Pencilを購入しましょう。
Kindleを紙のように使う流れは以下の通りです。
- メモをしたいページでスクリーンショット
- 左下のサムネイルをタッチ
- 手書きできるモードで、自由にメモを書く
- 写真(Jpeg)として保存
この流れで、紙のようにメモをすることができます。
スクリーンショットを撮る手間を軽減する方法
スリープボタンとホームボタンを押すと、スクリーンショットが撮れます (ホームボタンがないiPadは、スリープボタンと音量上げボタンの同時押し)。
毎回指を画面外に動かしていては、読書に集中できません。画面内で全ての操作を完結できる方法を紹介します。
AssistiveTouchを表示させる
ホームボタンの代わりとなるボタンを画面に表示させ、スクリーンショットを撮れるようにします。
- 設定
- 一般
- アクセシビリティ
- AssistiveTouch
- AssistiveTouchをオン
- カスタムアクションのシングルタップ
- スクリーンショットを選択
画面に表示される疑似的なホームボタンを押すと、スクリーンショットが撮れるようになります。
これなら瞬時に画面を撮影できます。いちいち腕を動かす必要がないので、楽にスクリーンショットが撮れます。
OneNoteを使ってまとめる
スクリーンショットにメモをしても、写真として保存されるだけです。ただ写真として保存していては、Kindleでマーカーを引いているのと変わりません。手書きのメモをひとつにまとめ、さらにメモを加えることで、読書の質を高めます。
OneNoteでまとめる
複数の手書きメモをまとめるのに、OneNoteを使います。少々癖のあるアプリですが、自由に手書きの文字を書いたり、写真を貼ったり、テキストを打ち込めます。
大きな紙を自由に使えるOneNoteなら、読了後の復習に最適です。
- 手書きのメモを加えたスクリーンショットを貼り付ける
- キーワードやメモを書く
- 要点を整理することで、自分の中で答えを見つける
OneNoteに手書きメモをまとめることで、その本が伝えたいことが見えてきます。すべての作業がiPadだけで完結します。これが紙の本だと、紙の本にメモをし、そのメモを読み返しながら、紙のノートにまとめ直す必要があります。
これがiPadだと、Kindleで本を読む。スクリーンショットでとApple Pencilで手書きのメモを書きこむ。本体内に保存されているスクリーンショットをOneNoteにまとめる。OneNoteのノート内にメモ(スクリーンショット)を貼り、そこに補足したり、新しい答えを書き込んでいく。
メモをした本のページをノートに貼れて、さらに手書きで自分の考えを書き込める。
全てがiPadという端末に入っています。紙では出来ない、デジタルが実現する読書法です。
手書きでメモを書くことで読書の質が高まる
手書きのメモを書けるのが、今回紹介する最大のポイント。ただ読むだけになってしまいがちな電子書籍ですが、紙の本以上に読書の質を高めることができます。
電子書籍は好きじゃないという方も、今回紹介した方法を試してみてください。きっと電子書籍で本を読みたくなるでしょう。
Kindle本を無料でオーディオブック化させる方法は上記の記事から。
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