無制限に通信しても速度制限にならない環境を提供しているWiMAXですが、そのWiMAXが、来年の春より速度低下します。
電波の割当変更のため。
速度が低下するのは、WiMAX1(分かりやすく書くため、WiMAXをWiMAX1と表記)のほうです。現在力を入れて宣伝をしているWiMAX2のほうではありません。速度低下するのは、WiMAX2ではなく、今も多くのユーザーがいると思われる、WiMAX1のほうです。
なぜ速度が低下するの
なぜWiMAX1の速度が低下するのでしょうか。
WiMAX 2+に新規に割り当てる20MHzは、WiMAXで利用している10MHz×3の帯域の2つを転用してまかなうもの。そのため、WiMAXは来春より周波数帯が10MHzとなり、上りの速度は15.4Mbpsから10.2Mbpsに、下りの速度は40Mbpsから13.3Mbpsへと低速化される。
と記事には書いてあります。分かりやすく説明すると、現在WiMAX1で使っている電波を、WiMAX2のほうで使うからです。WiMAX1で使っている10MHz×3の帯域のうち2つ(10MHz×2)を、WiMAX2で使います。そのために、WiMAX1のほうは、10MHz×1の帯域になるため、今までより通信する道が細くなります。そのために、WiMAX1の速度が低下することになります。
現在のWiMAX1の通信速度は、上りの速度は15.4Mbpsと下り40Mbpsです。来年の春以降は、上り10.2Mbpsと下り13.3Mbpsになります。上りの速度はあまり変わりませんが、下りの速度が大幅に低下します(40から13.3Mbps)。
下りの速度が低下するとどうなるの
上りだ下りだと電車の用語みたいでよく分からないので説明します。下りというのは、インターネットをするとき見ているWebページを読み込む速度のこと。上りはメールを送ったり、ファイルをアップロードしたりするときに使う速度のことです。上りと下りどちらをたくさん使うか言うまでもありません。9割は下りでしょう。ほとんどの方は、インターネットで何かを見ることに使います。下りの速度が遅くなると、いつも見ているWebページを読み込む速度が遅くなります。40Mbpsから13.3Mbpsですから、相当遅くなると覚悟しておいたほうがよいでしょう。
すでにWiMAX1の通信速度はかなり低下しているように感じますが、来年の春以降は、より通信速度が遅くなるでしょう。これもWiMAX2のほうに切り替えていくためには仕方がないことだとは思います。既存のWiMAX1ユーザー向けに、無償でWiMAX2に変更できるキャンペーンが始まります。
無料でWiMAX2に変えることができるのなら、何も問題ないと思うかもしれませんが、若干WiMAX1とは違う部分があるので注意してください。WiMAX2はWiMAX1のように1年契約ではなく、2年契約になります。2年以内に解約すると、違約金が発生します。WiMAX1ですと、2012年の10月に契約したとすると、2013年の10月中に解約すれば違約金は発生しませんでした。しかし、WiMAX2は、2年後の2014年10月に解約しないといけないことになります。1年後の同じ月に解約すると、違約金が発生するので注意してください。
WiMAX1ユーザーはどうしたらいいか
無償でWiMAX2に切り替えることはできますが、今のWiMAXの状況はあまり良いようには見えません。WiMAX2もエリアがあまり広くありませんですし、通信速度も思ったより速くないようです。1年で解約できるのがWiMAXの利点でしたが、その利点もWiMAX2で無くなりました。
WiMAX2に変更せず、契約更新月がきたら解約したほうが良いでしょう。格安SIMカード(MVNO)で月額2,000〜3,000円も払えば、不満のない通信環境を構築できる時代になりました。問題は、モバイルルータにするスマートフォン(テザリングをするための端末)か、モバイルWi-Fiルータを入手する必要があるという点。この部分が一番敷居が高いところですが、本日発表になったSIMフリースマートフォン「ZenFone 5」を購入して、格安SIMカードを挿しましょう。
テザリング端末としてもオススメ。
26,800円でこのレベルのスマートフォンが手に入るのは、かなりの衝撃です。メイン端末としても使えますし、SIMロックが掛かっていません(SIMフリー)から、テザリング専用端末としても使うことができます。
WiMAX1の通信速度変更を機に、自分の通信環境を考えてみましょう。
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