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ネタバレ!槇原敬之 2019Design & Reason セットリスト(名古屋公演)

槇原敬之コンサートツアー2019 Design & Reason

槇原敬之2019年のコンサートツアーがスタートしました。

昨年行われたTIME TRAVELING TOUR” 1st Seasonはマッキーの過去曲で構成したコンサートでしたが、今回は最新アルバム「Design & Reason」を核にしたコンサートです。

シングル曲だけではなく全ての曲に拘った曲を揃え、メッセージ性の強いアルバムを携えてツアーを回る。これが槇原敬之のスタイルです。今回のツアーこそが、槇原敬之のライブスタイルと言ってもいいでしょう。

昨年のツアーと同じバンドメンバーで行われる今回のツアー。改めてスペシャルなミュージシャンが、マッキーのライブを支えているのが分かります。槇原のパフォーマンスもさらに磨きがかかり、濃密で素晴らしい音楽空間を楽しむことができました。

前回のツアーで自分の歌を改めて振り返ることで、Design & Reasonというテーマに行き着いたように思います。そのテーマをライブで伝え切る。槇原らしい最高のライブを、もう一度振り返ります。

素敵な舞台

会場に入った瞬間、ステージのセットに驚くでしょう。これまでの槇原のコンサートにはないステージになっています。緞帳は降りておらず、暗いステージが見えます。まるで現実世界の延長線上かのようなステージ。Design & Reasonで描かれている世界をイメージしたかのようなステージが、会場に入った瞬間にワクワクさせてくれます。

明るいまま始まるコンサート

開場と同時に、ずーっと環境音が鳴り響く場内。その環境音が微妙に変化していき、いよいよライブが始まるのを感じさせます。通常は会場が暗くなりますが、とくに会場が暗くなることなく、環境音が大きくなります。しばらくすると、ステージが暗くなり、ステージ背面の星空が輝きます。この会場全体がステージかのように、昼から夜になり環境音が変化していきます。暗闇の中をバンドメンバーが持ち場に着き、いよいよDesign & Reasonのライブが始まります。

1.朝が来るよ

どこからマッキーが登場するのかと、ドキドキするオーディエンス。ステージ右後方にある小屋から出てくるのかと思いきや、ステージ左袖からスッと歩いて登場するマッキーの影が。そのままステージ中央にあるかわいらしいピアノの前に座り、スタンドライトのスイッチを入れるマッキー。一呼吸置いた後、「24時間のバーガー屋の、、、」とDesign&Reason一曲目の「朝が来るよ」から始まった。

アルバム曲じゃない曲を1曲目に持ってくることが多いので、このオープニングには意表をつかれただろう。

歳を重ねた主人公が、過ぎていく日々の中にある大事なことに気づいたとき、自分の中で新しい日々が始まるという、アルバムを象徴するような歌。今回のライブの1曲目も、この曲以外では成立しないだろう。

槇原の弾き語りから始まった歌も、バンドメンバーの演奏が加わるとともに夜が明けていき、朝がやってくるという素晴らしい演出。自然に優しく涙が頬を伝う。

2.どーもありがとう

今日会場に来た人たちに、また新しい一歩を踏み出そうと伝えてくれたマッキー。MCは挟まず、聞き馴染みのある音にエフェクトをかけた電子音が会場に鳴り響く。アルバム2曲目の「どーもありがとう」だ。

朝が来るよ、どーもありがとうの流れが素晴らしすぎて、何度アルバムを聞いても、思わず泣いてしまう方も多いだろうが、ライブでもアルバムと同じように泣かせてくれる。

一気にスタンド状態にならず、じわじわとオーディエンスが立ち上がってく光景が何とも言えない美しさで、オーディエンスもライブを構成する一員だと再確認。

2曲歌い終えて、いつもの元気なマッキーの挨拶。世代を超えて愛される槇原らしく、今回のライブでも、初めてライブに参加した方が多く見られた。

3.くもりガラスの夏

落ち着いてスタートしたと思ったら、いきなりハイスピードな演奏に。3rdアルバム君は僕の宝物から「くもりガラスの夏」。

とても懐かしい曲だが、最強のバンドメンバーで演奏すると、どんな曲も最高のサウンドに。屋敷豪太の国宝級のドラム、大石真理恵の大陸感溢れるパーカッションに、秋山のギターが曲の夏空を切り裂くように鳴り響いていた。

4.だらん

一気にギアを上げた後は、アルバムから「だらん」。暗いステージを彩るちょっと危険なライティングが歌を彩る。昔のディスコサウンドっぽい曲を、極上の生演奏で仕上げる。こんな贅沢なディスコはありません。いつのまにか会場は総立ちだ。

5.ただただ

今回のアルバムで槇原節を一番感じさせる1曲「ただただ」。あまりにも美しい景色を見た主人公とパートナーが、同じ気持ちになれたことがただただ嬉しかった。ただそれだけの曲。当たり前のようで当たり前じゃないことを、こんなに素敵な曲にする槇原。生で聞くただただで、会場中のみんなが同じ気持ちになったのは言うまでもない。

6.Witch hazel

暗いステージがパープルで照らされている中、また懐かしいイントロが。ひと夏の恋を歌った「Witch hazel」だ。季節感を感じさせる曲が多い槇原の中でも、夏の空気感と若者の揺れる心をギュッと凝縮したフレンチポップス。

派手に演奏せず、ちょっと抑えた感じのアレンジで、曲の切なさを一層感じさせてくれた。個人的にも大好きな曲で、一人隠れて思いっきり泣いたのは内緒だ。

MC

だーっと駆け抜けて、ここでひと休止。お馴染みのBEAMS窪氏デザインの衣装を槇原自ら説明。今回のテーマは、ちょっと普段着っぽい感じのステージ衣装とのこと。カジュアルな中にも、規律や可愛らしさやカッコよさで仕立てられている素晴らしい衣装だった。名古屋公演に2日間連続で参加したが、それぞれ衣装が違った。基本的なデザインテイストは同じだが、どちらも素晴らしい衣装。あなたはどちらの衣装を見ることになるだろうか。槇原のの衣装は、オーバーオールにジャケットという、可愛らしさとカッコよさが混じった衣装。僕らもすぐに実践できそうなコーデで、とても参考になるだろう。

7.2つの願い

ここで懐かしい曲をと槇原が説明し「2つの願い」を。印象的なイントロが、当時にタイムトラベルさせる。今回歌ってくれたことで、タイムトラベリングツアーから引き継ぐ何かを感じさせてくれた。

君から電話が来ることを願うが、君からは電話がこないことを悟っている主人公。そんな主人公が、自分の意志で雨が止むことを選択する。自分の意思で新しい道を進むという新しい歌の意味を、2019年の今歌うことで、新たに解釈された。

時間が経つことで、その歌のテーマが深くなる。30年歌の世界で輝き続けた槇原敬之にしかできないことだろう。

8.ファミレス

会場を暖めるように「ファミレス」を披露。ファミレスという可愛いタイトルとは裏腹に、人間の残酷さを歌っている。何かを食べることで生きることができる僕ら。色んな生き物をいただくことでしか生きられないのが生き物。そんな生き物の中でも頂点に立つ人間のエゴを、いただくということと、愛する人を傷つけることを重ねることで、いただくことの意味を考える歌。

祈るように「いただきます」とちゃんと両手を合わせた後で 怒ったりして台無しにすれば 嘘をつくのと同じだね

「ファミレス」歌詞より引用

誰かと何かを食べて生きることができる喜びを、今一度考え直してみよう。

9.In The Snowy Site

ミディアムなナンバーを落ち着いて聞くオーディエンスたち。座っても楽しめる曲を用意してくれるのが槇原のライブの特徴だ。

ステージには北欧テイストに仕立てられた可愛いピアノが再度置かれ、槇原がピアノの前に。アルバム曲「In The Snowy Site」をここで披露。

槇原らしい幻想的な世界観を感じさせながらも、これまでの槇原にはない歌詞の表現で圧巻の1曲。東京に雪が降ったときの光景を歌で表現するだけではなく、そこに生きる人達の想いを、雪で機能しなくなった街に重ねることで、人生の難しさや儚さを表現。

ブワーって泣くのではなく、自然と涙が出てしまう。アルバムで流した涙以上の涙を、ライブで降らしてくれた。

10.2 Crows On The Rooftop

しっとりと心を温める中、槇原のMC。実際に体験した話だけではなく、作り話で曲を作ってみることもあるけど、もっとSF的に作ってみようと思って出来た曲だと解説。初めてアルバムで「2 Crows On The Rooftop」を聞いたときも、懐かしさの中にも新しさがあり、これまでの槇原にはない曲だと感じたが、改めて名曲だと確信。

横山のピアノと山本のギターというシンプルな編成で、この曲の世界観を表現。2羽のカラスの未来を、あなたはどう描いただろうか。

11.風は名前を名乗らずに

さらにアコースティックな編成は続く。屋敷豪太と大石真理恵と秋山が加わり、槇原はピアノの前に。

槇原がピアノを引きながら、アコースティックでシンプルな音を重ねて「風は名前を名乗らずに」を披露。不穏な空気が漂う二人の間を、偶然吹いた風が、一瞬で愛する人の心を変えたとき、一番そばにいる自分の未熟さを感じる。今回のアルバムのテーマ、「物事には理由がある」という観点から見ると、偶然と思うような出来事も、実は必然なんだと捉えられ、一番そばにいる僕は、たまたま君のパートナーになったのではなく、なるべくしてなったんだ捉えることが出来る。

歌のテーマは非常に難解で、永遠に問い続けるテーマだが、シンプルな編成で歌うことで、シンプルに歌のメッセージが伝わってきた。

12.印度式

さぁ後半戦だ!まさかまさかの「印度式」。この曲を生で聞ける日が来るとは誰が想像しただろうか。もはや放送禁止レベルの一曲を、最高にクールでイケてるサウンドに。この盛り上がり方は、実際に生で体験した人にしか分からないだろう。曲に合わせた槇原の踊りも最高だ!

13.微妙なお年頃

ボルテージが一気に上がった後は、またまた衝撃の曲を。ギター秋山のワンツースリーフォー!という掛け声で「微妙なお年頃」が。この流れに会場は大爆発。昔の歌謡曲を、最強のバンドで演奏。こんな贅沢な歌謡曲は、ここでしか聞けません。

歌でもお馴染みの「だってさ、だってさ。しょうがないだろ。恥ずかしくないんだもーーーーんぐ」の部分は、大爆笑を通り越して、悶絶レベルだ。

14.TagTeam

まさかの2曲に続いて、最高潮のボルテージで飛び出したのが「TagTeam」。これが凄かった。演奏の一体感が凄まじく、スーパーカッコいい。

分かりあえないのが普通。分かりあえない者を神様が集めたのが家族。自分の意志で親を選んで生まれてきた。世界中の人達に聞いてほしい曲。これぞ Design & Reason のテーマそのものという歌だ。

サビで左右に手を振るスピードが早いので、遅れないようにマッキーについていこう!

15.I ask.

興奮は止まらない。ジーーージーーーっと「I ask.」のイントロが。そして、横山がアナログ・シンセを駆使し、テッテーテテレというI ask.の印象的な音を表現。さらに屋敷豪太、大石真理恵のツートップの打楽器が、会場を爆発させてしまうレベルの迫力で、圧巻としかいいようがないステージだ。

自分でも分からないもう一人の自分が、自分の中にいる。そんな自分に問いかける歌。

「慣れたはずの悲しみを 見当違いの誰かではらさないように」

「I ask.」歌詞より引用

歌の最後の歌詞。自分を戒めるように問い続けよう。

16.記憶

騒然と沸き立つ会場に響いたのは、アルバムを象徴する曲「記憶」。この歌の2番の歌詞が、歳を重ねることで分かることを歌っており、これは今作のテーマでもある。

「大丈夫だよと微笑んであげたいとき 思い出せる特別な場面がある」

「記憶」歌詞より引用

前を進もうとうする自分を止まらせる何かを、過去の愛が支えてくれる。弱い自分がいるときは、自分の記憶が迷いを消し去ってくれる。

ラーラーラーラララーララと会場中で歌う。曲と同化したコールに、歌いながら止め処なく涙が流れていた。

17.キボウノヒカリ

収まらない興奮を「キボウノヒカリ」で畳み掛ける。間奏部分の「オオオオオー」というコールの大きさが、このライブの興奮を表していた。記憶のラララー、キボウノヒカリのオオオオオー。2曲連続して叫ぶことで、自分の中から全てを吐き出すかのように、会場が一体になった。

18.Design & Reason

最後は「Design & Reason」でライブを締める。暗く幻想的なステージをギターが切り裂き、大興奮のライブをまとめる。この曲以外にラストはないだろう。

それぞれの人生が同じ場所に集まって、また散っていく。今日僕らは集まるように生きてきたのだろう。

19.Happy Birthday Song

アンコールは、「Happy Birthday Song」でスタート。「残念ながら僕らは」という部分が、人生の切なさや辛さを表しつつも希望まで歌う。喜怒哀楽全てを歌で表現できる槇原らしい歌。

みんなで最後の Happy Birthday to meを思いっきり歌い、自分が生きることを会場中で祝った。

ずっと昔からマッキーは、生きる意味や生まれる必然性を歌っていたことが、この歌を聞いて改めて分かった。

20.どんなときも。

最後はこの曲「どんなときも。」歳をとって歌詞を忘れても、ずっと歌えるこの歌がある。歌詞がわからなくても、どんなときも、どんなときも、どんなときも。は、どんなときも。だ。

終演

あまりに素晴らしいライブだったため、ライブが終わったときの拍手が凄かった。名古屋初日はもう1曲的な手拍子が揃って収まらなかったため、槇原がアカペラで「朝が来るよ」の「ささやーかなーことのなかーにもー」と歌ってくれた。このアカペラを聞いて、会場獣が泣いただろう。やっぱりマッキーは最高!!!

振り返ってみると、シングル曲やヒット曲がほとんどないのに、とんでもない盛り上がりだった。伝えたいテーマでライブをすることができる、槇原敬之というアーティストだからこそ為せる業だろう。ヒット曲中心でライブを構成するアーティストが多い中、伝えたい曲で魅せることが出来る。これこそが真のアーティストの姿だ。

バンドメンバー

ボーカル:槇原敬之
キーボード:Tomi Yo
ピアノ:横山裕章
ギター(左):秋山浩徳
ギター(右):山本タカシ
ベース:川崎哲平
ドラム:屋敷豪太
パーカッション:大石真理恵
マニピュレイター:毛利泰士

セットリスト 2019年3月9日(土)10(日) 名古屋センチュリーホール

  1. 朝が来るよ
  2. どーもありがとう
  3. くもりガラスの夏
  4. だらん
  5. ただただ
  6. Witch hazel
  7. 2つの願い
  8. ファミレス
  9. In The Snowy Site
  10. 2 Crows On The Rooftop
  11. 風は名前を名乗らずに
  12. 印度式
  13. 微妙なお年頃
  14. ああTag Team
  15. I ask.
  16. 記憶
  17. キボウノヒカリ
  18. Design & Reason
  19. Happy Birthday Song
  20. どんなときも。

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前回のツアー記事は上記リンクから。

Makihara Noriyuki Concert Tour 2019 “Design & Reason” 槇原敬之2019年全国ツアー特設サイト

 

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