新しいiPhoneが発売されました。9月の定例行事になりましたが、今年のiPhoneは物議を醸し出しています。値段が高いこともあり、否定的な意見が多くなっています。スマートフォンという手のひらに乗るサイズの機械です。限られた画面でやれることは、そろそろ出尽くしました。これ以上性能が進化してサクサクになっても、使う人の生活は変わりません。新しい何かを提供しないことには、消費者の欲しいを刺激することはできないのです。
新iPhoneの「A12 Bionic」は何が凄いのか(本田雅一) - Engadget 日本版
そういったこともあり、新しい方向に進化したようです。ただ処理速度を上げるのではなく、これまでにない処理ができる機能を向上させて、まだ世の中に生まれていない何かを産もうとしています。こうやって世界は変わっていくのでしょう。iPhoneもそうでした。こんなものは売れないと言われていましたが、今ではスマートフォンがない生活は考えられません。2018年に発売されたiPhoneの方向性を継続していくことで、数年後には新しい世界が出来ているでしょう。
それでもiPhone XS Maxをオススメしない理由
値段の話は置いておきましょう。昔からApple製品が高いのは当然です。値段の高い安いではなく、機能的な理由からオススメできないのです。
ようこそビッグスクリーンの世界へ。
iPhone XS、iPhone XS Maxの製品紹介ページに行くと、このキャッチコピーが書いてあります。今回のiPhoneは、大きな画面が最大の売りです。過去最大サイズのディスプレイ、6.5インチのOLEDディスプレイを搭載しました。ついにiPhoneのディスプレイが6インチを越えたのです。タブレットのiPad miniが7.9インチのディスプレイですから、その差1.4インチ。小さいタブレット一歩手前のサイズになりました。
画面が大きくなると、目に入ってくる情報量が増えます。Webページも多くの文字を読むことができますし、SNSもたくさんの情報が入ってきます。一番効果が大きいのは、動画を見たときでしょう。画面が大きければ大きいほど迫力が増します。場所を選ばずに、Netflixなどの動画を楽しめるでしょう。
こういった恩恵がビッグスクリーンの世界にはありますが、大きくなくても実現できた機能ばかりです。これまでも出来たことが、Maxでより良い体験を享受できるようになっただけなのです。
大きいほうが見やすくて情報量が多い
現段階でAppleが提案している体験はこれだけです。ただ画面が大きいだけで、大きい画面を活かした機能はありません。他社だってそうじゃないかと言いたくなりますが、Androidスマートフォンは違います。大きい画面を活かすように、OSが進化しています。
マルチウインドウという機能が、Android7.0から搭載されています。どんどん大きくなるスマートフォンの画面を活かして、縦に2つアプリを表示して使えます。とても便利そうな機能ですが、数年前のAndroidスマートフォンだと、あまり便利には感じませんでした。画面サイズが今ほど大きくなく、6インチ以下のスマートフォンが大半でした。縦に2つアプリを並べても、アプリの表示量が小さいため、結局は元に戻して一つのアプリだけ使っていました。
あまり使い道がない機能かと思っていましたが、Galaxy Note8を買ってから変わりました。6.3インチの画面だと、マルチウインドウの機能が活きてきます。一つのアプリの画面が大きくなったことで、マルチウインドウの意味が生まれました。ビッグスクリーンになったことで、スマートフォンの使い方が少しだけ変わったのです。
- 上の画面でYouTubeを見ながら、メールやSNSをチェックする。
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YouTubeを見ながら、下の画面はテキストエディタで文章を作る。
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YouTubeを見ながら、下の画面で手書きのメモを書く。
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Twitterのタイムラインを表示させながら、下の画面で仕事のメールを返信する。
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Google Mapで地図を見ながら、下の画面でTwitterのタイムラインを見る。
ビッグスクリーンになったスマートフォンも、パソコンのような使い方ができるようになったのです。せっかく画面が大きくなったのに、いつまでたっても一つのアプリしか画面に表示させることができないiPhone。6.5インチのビッグスクリーンを活かして、2つのアプリが使えるようにならなければ、ビッグスクリーンの良さを活かしきれていません。
iPhoneでは出来ませんが、iPadは2つのアプリを同時に使えます。Split Viewという機能を使うことで、横にアプリを2つ表示できます。なぜか縦に2つ表示させることはできませんが、2つのアプリを同時に使えるのです。
iPhone XS MaxでiPad miniの画面サイズに近づいたのに、なぜiPhone XS MaxにSplit Viewを搭載しないのか。Androidの後追いと言われるのを嫌っているのかもしれませんが、今のところビッグスクリーンを活かし切れてはいません。
iPhone XS Maxを買っても、ただ画面が大きいiPhone以上の感動がない。
現状のiPhone XS Maxは、ただ画面が大きいiPhoneです。どこかで聞いた言葉と思った方もいるでしょう。ずっとiPadが同じことを言われていました。iPhoneとiPadは同じiOSを搭載しているため、できることに違いがなかったため、ただ画面が大きいiPhoneと揶揄され続けました。そんなiPadも、年々iPadだけの進化をしてきたことで、iPhoneとは違う使い方ができるようになりましたが、iPhoneは未だにiPhoneです。6.5インチまで大きくなったのに、ただ画面が大きいiPhone以上の何かがないのです。
オススメのビッグスクリーン
Appleが提唱する、ビッグスクリーンの世界を楽しむには、Android7.0以上のスマートフォンが必要です。
6インチ以上の画面を搭載して、Android7.0以上のOSを搭載している。
これが条件です。この条件に当てはまるスマートフォンを紹介します。
一部6インチを切っているスマートフォンもありますが、ビッグスクリーンを活かした体験ができるでしょう。
本当はGalaxy Note8がオススメです。iPhone XS Maxと同じOLEDディスプレイな上に、Sペンで手書きの文字まで書けます。
Galaxy Note8の記事は以下から。
Note8 | しあわせなITせいかつ
来年のiPhone Ⅺ Maxまで待ち
来年のiPhoneは、iPhone Ⅺ Maxという名称になるかは分かりませんが、来年も大きな画面のiPhoneは登場するでしょう。来年のiPhoneと同時にリリースされるiOS13に、Androidのようなマルチウインドウが搭載されるのか。この機能が搭載されないことには、いつまで経っても画面が大きいだけのiPhoneです。
ただ画面が大きいだけのiPhone以上の何かにならないことには、新しいiPhoneを買う意味はありません。ビッグスクリーンを活かしたiPhoneになるのか。A12チップで大幅に強化された、ニューラルエンジンを活かしたiPhoneになるのか。まだ新しいiPhoneの形は見えていませんが、そう遠くない未来に見えてくるでしょう。
新しいiPhoneの形が見えてきたときこそ、新しいiPhoneに買い換えるべきです。今はまだ、そのときではないように思います。
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